毎月分配型投資信託と、アンパンマンのやさしさ

「毎月分配型投資信託」の人気も、ほぼ一巡でしょうか。

 

2017年2月11日の、日経新聞。

分配金を毎月受け取れるタイプの投資信託にお金が集まっている・・・との書き出しで記事は始まっています。

ところが、載っているグラフ(下の写真)をみると、商品数は2008年ごろから増えるスピードが加速していますが、どうやら一旦ピークを打っているように読み取れます。

純資産総額をみても、2008年の「リーマンショック」の余波でいったん落ち込んだものの、今までほぼ右肩上がりで伸びていたのが、2015年から減ってきているようです。

 

毎月分配型の効率の悪さに、やっと少しずつ気付く人が出てきたということ?

 

そうかもしれませんが、どうやら少し違うところに理由がありそうです。

記事を読むと、伸びが止まっているのは、ここ1~2年の世界的な低金利を背景に、分配金を減らす投資信託が目立つようになってきているからというのが、大きな理由のようです。

 

でも本来、分配金を出すこと自体が、とてつもなく効率が悪いんですよね。

 

ボクの長男は4歳になり、アンパンマン(本人いわく)の絵を描けるようになってきました。

やさしいアンパンマンは、お腹をすかせた仲間をみかけると、自分の顔のアンパンを千切って分けてあげます。

アンパンマンなら、ジャムおじさんが元通りに戻してくれますが、分配を受けるというのは、自分のアンパンをちょっとだけ先にかじるようなもの。

やさしさでも何でもなく、何をしているやらさっぱりわかりません。

 

長い目でみて資産運用を考える場合、「複利」の絶大な効果を無視するわけにはいきません。

複利での運用は、よく「雪だるま式に増える」と例えられたりします。

雪だるまを転がせば転がすほど、どんどん大きくなるスピードが加速していくということですね。

 

分配金を毎月受け取るというのは、雪だるまをつくりながら、少し大きくなったらちょっと削って雪合戦用の雪玉をつくって遊び、またそこから雪だるまを転がして、またちょっと削って雪玉をつくり・・・を延々と繰り返し、雪だるまがなかなか大きくならないようなものです。

目先はちょっとおカネが手に入って嬉しくなるかもしれませんが、長期での大きな資産づくりを考えると、あまりにも非効率なんですね。

(もちろん短期的にも、自分のアンパンをちょっとだけ先にかじっているだけと考えると、おかしな商品だな~と感じます)

 

金融機関では、なかなかそのあたりを教えてもらえません。

なぜなら、このような投資信託は、手数料が高く、金融機関にとっては売ると大きく儲かる商品だから。

 

資産運用は、あくまでも中立の立場でお客さまのためのアドバイスが可能な、独立系ファイナンシャルプランナーに、ぜひ一度ご相談くださいね。

 

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